事例紹介・グッドプラクティス(海外編:その1)
前回、政府のジャパンSDGsアワードから、国内でのSDGs主流化の動きを見てきました。一方で、世界の動きはよりスピーディーといえるでしょう。今回から2回にわたり、こうした世界企業の事例をご紹介したいと思います。
「エリクソン・ショック」 2016年にわずか半年でSDGs取り込む
世界を見ると、さまざまな先駆的事例がある。
まず、2015年のSDGs策定後直ちに対応した一例をご紹介したい。SDGsについて早々に担当の役員を張り付けた、エリクソン(スウェーデンの通信機器メーカー)である。
その持続可能性レポート「Ericsson Sustainability and Corporate Responsibility Report2015」は、筆者にとって衝撃的だった。同レポートではSDGsの各目標の責任者を「アンバサダー」として決めた内容が盛り込まれている(同レポート5ページ目)。なんと発行は16年3月である。SDGsが15年9月に採択されて、わずか半年後に責任者も決めている。1、2周先を行っているといってよい。世界企業の、SDGsのような国際的指針への対応はいかにも速い。
これを個人的には「エリクソン・ショック」と呼んでいる。
世界の先進企業は何をしている?
世界でのベストプラクティスは数が多いので、イメージを持つために次の資料のうち01を軸に02、03を加味して、5つのPと17目標でリスト化した(01で取り上げられた事例以外は別途引用元を記載)。
- 世界的コンサルティングファームPwC による『Navigating the SDGs:SDGsビジネスガイド 国連のグローバル目標に関与するためには』(日本語版はPwCあらた有限責任監査法人サステナビリティサービス発行)
- 『SDG Industry Matrix』国連グローバル・コンパクト(日本語版はグローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン/KPMGあずさサステナビリティ株式会社)
- The Fortune Change the World 2016 list
世界の特色ある事例
Pepple

Prosperity

Planet

Peace

Partnership

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