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Jパワー、2030年にCO2排出量40%削減 水素発電への移行を開始

記事提供:環境ビジネス

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(出所:Jパワー)

電源開発(J-POWER/東京都中央区)は2月26日、2050年に向けて発電事業のカーボンニュートラル実現に段階的に取り組み、そのマイルストーンとして2030年のCO2排出量40%削減(2017~2019年度3か年平均実績比)を目指すと発表した。

達成に向け、再生可能エネルギー等のCO2フリー電源の拡大や、日本の電力ネットワークへの増強に貢献。さらに、これまでの「石炭から電気」への転換から、石炭によるCO2フリー水素製造とそれを利用した水素発電への移行を開始する。また、その際には水素発電だけではなく、鉄鋼・化学の他産業など、多様な用途への水素供給による事業領域拡大の可能性も追求していく。

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2050年の水素サプライチェーン(出所:Jパワー)

2030年までのアクションプラン

同日、2050年のカーボンニュートラルに向けたロードマップや2030年までのアクションプランなどをまとめた「J-POWER『BLUE MISSION 2050』」を公表した。アクションプランは「加速性」と「アップサイクル」をプライオリティ(重点項目)として策定した。2030年までのアクションプランは以下4つを柱とする。

石炭からCO2フリー水素発電への移行開始

国内石炭火力については、老朽化した発電所から順次フェードアウトしつつ、既存設備にガス化設備を付加することにより水素を利用した高効率な発電システムとして アップサイクルし、CO2排出量を現在よりも4割削減する。水素利用を推進し、国内における新た なエネルギー社会の実現に貢献する。

再生可能エネルギー開発を加速

長年の再エネ(水力、 陸上風力、地熱)の開発・保守・運転で得られた知見を強みに、洋上風力を含む新規開発と価値向上を促進し、2025年度を目標に2017年度比で1GW規模の新規開発を進める。具体的にはグローバルで9.5GWから10.5GW規模に拡大する。

CO2フリー発電としての原子力発電

安全を大前提に大間原子力発電所計画を推進し、CO2フリー発電の選択肢を追加する。日本全国の原子力発電所で出る使用済燃料をリサイクルしたMOX燃料を使用で きるため、日本の原子力発電所の安定稼働によるCO2削減にも貢献する。

基幹インフラとして電力ネットワーク増強

日本の電力ネットワークを支える基幹インフラ強化として、2027年度までに新佐久間周波数変換所新設等の工事を完了する予定。さらに今後再エネの大量導入に向けて必要となる地域間連系線や直流送電線等の増強プロジェクトへの貢献を目指す。なお、電力ネットワークの増強は、子会社のJ-POWER送変電の取組みとなる。

ESGに係る組織改正も実施

J-POWERは同日、ESGのさらなる推進を目指し、4月1日付けで、新たに「ESG総括」を担当執行役員の職務とするとともに、ESGの総括・推進を経営企画部の役割として明記し、内部機関として、これを実行する「ESG・経営調査室」を新設することも発表した。これにより、「J-POWER『BLUE MISSION 2050』」に示した気候変動問題をはじめとしたESGの重要課題により力を入れて取り組んでいくとしている。

記事の公開期限:2021年04月18日

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