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インドネシア 「飢餓」と「肥満」、貧困国が抱える二重の負荷

世界各国のSDGs事例や、技術・政策・ビジネスモデルなどをお届けする「世界のSDGs・ニュースヘッドライン」の中から、より興味深いトピックをひとつ選び、掘り下げてご紹介するこのコーナー。

今回は、インドネシアより「飢餓と肥満、貧困国が抱える二重の負荷」について詳しくご紹介していきます。

根底にあるのは「栄養不良」という問題

イギリスの医学雑誌The Lancetに掲載されたレポートによると、インドネシアを含む世界14の中低所得国において、「栄養不良による飢餓と肥満」が深刻な状況にあるという。

正反対だと捉えられがちな2つの事象だが、双方の根底にあるのは栄養価の低い食事だ。新鮮な肉や魚、野菜は比較的高価であるため、経済的に困窮している家庭では、家族が食べるのに十分な量を確保するのが難しい。ゆえに食べ物を買うお金が手に入った時には、安価で満腹感の得やすい加工食品や炭酸飲料といった、カロリーが高く栄養素に乏しい食品に偏りがちになってしまう。貧困に由来する食生活が、コミュニティ内および家庭内において、過体重と低栄養が同時に発生するという事態を引き起こすのである。

この問題の影響を強く受けている代表的な国はインドネシアだが、他のASEAN諸国や、サハラ砂漠以南のアフリカ地域の国々もまた同様に、「二重の負荷」を抱えている。アゼルバイジャン、グアテマラ、エジプトなど一部の国においては、4分の1以上の世帯において、家族の中に過体重と低栄養の人が存在することが確認された。

栄養不良がもたらす、さまざまな弊害

両極端な栄養不良は、発育期の子どもたちに重大な影響を及ぼす。幼少期に栄養不足にさらされた場合、その後の人生において肥満リスクが高まるだけでなく、糖尿病や心疾患等の発症が増加する傾向にあるという。人々の健康が損なわれれば、それは潜在的な労働力の減少と医療費の増大につながり、経済にも悪影響を与えることは想像に難くない。

同レポートでは、栄養不良を解消し、質・バランス共によい食事を提供するには、効率的な農業政策の推進、学校に通う子どもたちを対象とした給食支援、母乳育児の啓発といったアプローチを通じて体系的に取り組み、社会的なシフトを促していく必要がある、と結んでいる。

元記事はこちら
SciDev.Net(Global)(著者:Gareth Willmer)

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