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AEPW 日本でフォーラム初開催 廃プラ解決に向け設立趣旨説明

記事提供:環境ビジネス

AEPWについて説明するP&Gチーフ・サステナビリティ・オフィサーのヴァジニー・ヘリアス氏

 廃棄プラスチックの課題解決に向け2019年1月に設立された非営利国際団体「廃棄プラスチックを無くす国際アライアンス」(AEPW)が、日本では初となる、設立趣旨などを説明する国際フォーラムを開催した。「国際フォーラム-東京2019-」と題し7月22日に経団連会館で行われ、およそ500名の参加者が集まった。

 フォーラムでは、日本から設立メンバ―として参画している、三菱ケミカルホールディングスや住友化学、三井化学の社長に加え、P&Gのチーフ・サステナビリティ・オフィサーらが登壇。日本を含めた多くの企業へ、参画を呼びかけた。

今後5年間で15億ドルの資金投入

 AEPWは、業界横断的非営利国際団体。P&G、ダウ・ケミカルなどグローバル法人約40社を含む世界各国の企業群で構成されている。また、持続可能な開発のための世界経済人会議(WBCSD)を戦略パートナーとしている。

 開会の辞を述べた、三菱ケミカルホールディングス代表執行役社長の越智仁氏は、同団体の特徴として次の2つを述べた。

 1つ目は、化学メーカーだけでなく、プラスチック加工、消費財、小売り、廃棄物管理など、プラスチックのバリューチェーン全般に携わる幅広い企業が参画していること。これにより、異なる立場からそれぞれの知見と技術を持ち寄って、活動を推進していく強みを持つことができる。

 2つ目は、今後5年間で総額15億ドルという大きな資金を通じ対策を具体的に進めることができる実行力だ。

 活動の具体的な方針は、4つの柱を掲げる。設立趣旨などを説明したP&Gチーフ・サステナビリティ・オフィサーのヴァジニー・ヘリアス氏によると、「回収・再利用を促進する環境・体制整備」「再利用・処理技術の革新」「啓発活動」「回収」で、使用済みのプラスチックは価値ある資源であること、また、これらの取り組みを成功させるためには協働が必要との認識を示した。

 なお、同団体はすでに、廃棄プラスチックが大きな問題となっているインドや東南アジアなどの都市ともパートナーシップを結びさまざまな支援などを実施。他にも、現在国連などとも協働しており、また今後はデータに関する連携も必要とのことから、学術機関とのパートナーシップを組むチャンスも模索しているという。

日本企業へ参画呼びかける

 日本から参画している3社のうち、閉会の辞を述べた住友化学代表取締役社長岩田圭一氏は「廃プラは特定の企業・産業だけの取り組みでは解決できない。多面的な取り組みが必要」と述べ、こうした取り組みが可能なAEPWについて画期的なアライアンスとした。

 また、同じく閉会の辞を述べた三井化学代表取締役社長淡輪敏氏は、廃プラ問題に対する日本の役割として「日本は20年以上にわたり『3R』を推進し、プラスチックの削減と有効利用率の向上につとめてきた。海外の企業などからも評価を頂いている」とし、両者とも、廃プラの課題解決は困難であるものの地球温暖化と並ぶ大きな課題とし、企業などに活動への参画を呼び掛けた。

 フォーラムでは、経済産業省 産業技術環境局資源循環経済課長の横手広樹氏が登壇。また、WBCSDのプレジデント&CEOのピーター・バッカー氏からのビデオメッセージも発表された。また当日は、東南アジアを中心に活動するNPOコペルニク共同創設者兼CEOの中村俊裕氏をモデレーターにパネルディスカッションも開催された。

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